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2014年12月11日 (木)

映画『ゴーン・ガール』に興味のない方へ

ネタバレにはならないように書くつもりでいますが、観たいと思っている人にとっては、どんな情報もネタバレになると思いますので、無視していただいて。

『ゴーン・ガール』を観るつもりのない方に読んでいただきたいです。

まずは、公式サイトから予告を見ていただいて。と言っても、わたし、予告は見たことがないんだなー、っていま公式サイトを開いて初めて知りました。特報しか知らないので、じゃあとりあえず特報を見ていただくことにして。

犯人が誰とか、物語の展開を想像して、「どうせこうなんだろ?」と言ってその映画を観ない、という方もいるんだと思いますが、それはもったいないです、この映画に関しては。結末がどうなるとかじゃないんです、この映画の見所は。そういうところではないと思います。映画を観ているうちに展開がわかったとしても、それはそれでいいんです。構いません。

では何が見所なのかというと、恐ろしさです。ホラーってことじゃなくて。

事件の当事者はともかく、周りに張り付いているマスコミをはじめとした、事件に対しての第三者、「その他大勢」の人たちが、わたしは観ていてたまらなく恐かったです。もちろん自分もその一部なんだけれど、こうしてスクリーンに映し出された自分たちの姿を観ると、本当に気持ち悪いです。
「精神的におかしい」というのは、何を基準にしているんだろう。そんなものは存在しないと思うんです。だから、誰もがおかしな人で、人間は気持ち悪いものなんだよ!って、この映画に突きつけられた感じがしています。映画の終盤は、気持ち悪い人しか映っていなくて、思わず笑ってしまいました。みんなが気持ち悪いんです。とても恐かったです。でもたぶんそれが人間なんです。って言ってる自分のことも気持ち悪いです。って自覚してる風なのも気持ち悪いです。どっちにしろ気持ち悪いんです。エンドレス。

見たことがあるデヴィッド・フィンチャー監督作品で言うと、『セブン』や『ファイト・クラブ』に通じる「心理サスペンス」、という感じでしょうか。フィンチャー作品のそこが好きです、ここのジャンルはハズレがないように思います。(『ドラゴン・タトゥーの女』はカッコ良すぎるオープニングと、この時代にはなかなか見ることのできない大袈裟すぎるモザイクのおかげで、話の印象があんまし残ってない…)
「サイコ」という言葉があるけれど、それはどうも当てはまらないように思うんです。サイコって言葉で片付けちゃうのは、違う気がするんですよね。そういうのを描くのがフィンチャー監督は上手だなと思います。そういうとこを好きになっちゃうんですね。今回もフィンチャー監督に弄ばれた気分です。でも嫌な気はしないのね。むしろ惚れてまうやろー!的な。

ストーリーと関係ないところでもうひとつ。オープニングのクレジットなんですが、文字が消えるのが早いです。スーッと消えてしまう。まるで逃げ水を追うように、映画の世界に引き込まれていく感じがして。感じというか、実際、そうなんです。リズム良く話が展開していくのですが、クレジットからすでにそのリズムが存在しているのが、すごくいいなと思いました。ただ、クレジットを見るのも好きなので、ちゃんと読みたいなと思うところもあります、少し。

ということで、これで気が向いてもらえるとは勿論思ってないですが、観終わって妙にテンションが上がってしまったので、書かずにはいられませんでした。まあアカデミー賞には絶対絡んでくる作品ですし、エイミー役のロザムンド・パイクにも注目は集まるでしょうし、この年末年始にでも観に行っていい作品だと思います。音楽にもちょっと気持ち悪い、恐いところがあって、それを感じるためにも映画館で観ることをオススメしたいなと思います。

たぶん想像以上にいい作品だと思える…と思うんですけどねー。どうかなー。

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